身近な多様性 というやつ

阿蘇市には21カ国の人々が580人生活しているし、来年には台湾からSTMCも進出してくるので、外国人との共生のための協議会を作ると新聞に書いてありました。。そう、多様性の共存です。

それに関連して、家庭内多様性について、ちょっと書いてみます。

<エピソード1>

夫婦間の多様性を考えたのは、司が私に「自分の好きな物ばかり作って」と言ったことに始まります。

その時「はー??」と思ったのですよ。司が痔にならないように、発酵玄米を炊いているし、司はオナラが臭いので納豆を毎日朝食につけているし、豆腐屋さんの息子なので、豆腐大好きということで、豆腐を切らさないように気をつけているし。。。

私には玄米は強すぎるし、納豆1パックは多すぎる、冷奴は嫌いだから食べないなど、ひたすら司に気を遣っているのにですよ・・・・

「人の気遣いのわからんやつだ」とプチッとキレたのでした。

そこで考えたのですが、司は苦いのが好き、だからビールも大好き。わたしは苦いのは嫌い、だからビール嫌い。司は酸っぱいのが嫌い。私は酸っぱい方がいい。だからカレーにすら酸っぱ味をつける。などなど。司と私は、全く違う味覚を持っているに違いないと気がついたのでした。

<エピソード2>

ある日、司が封筒に宛名を書いているのをチラ見したら、赤いボールペンで書いているので「赤よ、見えてる??」と教えました。そう、色弱なんです。

その時気がついたのは、司と私は見えている世界の色がとっても違っているらしいということです。百草園で働くオビロさんはナイジェリア出身。アフリカ出身の人は遠くを見る視力がすごいと言いますから、彼と私も見えている世界は違うのでしょう。

オックスフォード英語辞典によると、多様性(diversity)は、「互いに非常に異なる多くの人や物の集まり」と定義されていて、食の多様性、美しさの多様性も多様性の範疇らしいです。

ということは、司と私は食と美という点で全く異なる人と思った方がいいかも。

こうやって見ると、夫婦ですら多様性の共存は難しいそう。「ましてや外国人は・・」って言いそうになるのですが、見方を変えれば、多様性は、自分も個性を持った他と違うものとして見ることができるという視点らしいです。

そうなると、多様性で救われる個性的私もいるっていうことだよね。だったら多様性大事。だから「自分の好きな物ばかり作って」と私に文句を言った司に、この文で倍返しをしたから、許してやるかな・・・。

追伸:多様性って、好きな言葉だけど、本当はとっても難しいんだろうなって感じます。熊本市が、市民条例を変えようとしたことにも、選挙権を熊本在住の外国人に与えようとしたと勘違いして、多数の反対意見が届いたらしいです。でも、多様性の視点は自分の個性に返ってくると思えば、優しくなれるような気がして、司に託けて今回は書きました。