自分たちで栽培した有機無農薬の飼料米をやっている卵

最近、私たちの卵の黄身の色が薄くなったと感じていませんか?
餌の高騰が畜産農家を苦しめていると、新聞などで読まれたことがあると思います。実は、私たちも苦しんでいる一人です。

鶏にはトウモロコシをやることが多いのですが、百草園では、特別に輸入された「遺伝子組み換えではないトウモロコシ」をやっています。この「遺伝子組み換えではないトウモロコシ」は、それでなくても普通の輸入トウモロコシより高いのですが、昨今の「働き方改革」の影響をうけ、とてもコストが高くなっていると飼料会社の人が説明にきました。

トウモロコシは岡山に荷下ろしされ、それからトラック便で九州まで配達されます。これまでは、関東までのトラック便の帰りの空トラックに乗せてもらうという自助努力で運賃を安くするようしていたそうです。しかし、「トラック運転手のそのような休みのない働き方はいけない」ということになり、一泊いれないと運べなくなったそうです。それで輸送賃が高くなるということでした。

請求書をみると「遺伝子組み換えではないトウモロコシ」が、一昨年より2倍以上の価格になってきているので、私たちは自己防衛としてその量を減らしました。そして、自分たちで栽培した「飼料用のお米」の量を増やしています。無農薬の有機栽培ですから、輸入の「遺伝子組み換えではないトウモロコシ」よりずっといいものです。

ただ欠点は、卵の黄身の色がエサに影響を受けるということです。エサに黄色系のパプリカやマリーゴールドなどを混ぜると黄身の色が濃くなります、トウモロコシの代わりに米を食べさせると黄身の色は薄くなります。

卵の黄身が、薄い黄色でも濃い黄色でも赤い色でも、黄身の色と鮮度や栄養価は一切関係ありません。ですから、今までどおり安心して食べてください。

※遺伝子組換え技術が開発され、除草剤耐性作物、害虫抵抗性作物、耐病性作物などの作物が、多くの国々で栽培されています。トウモロコシには特に、グリホサートという除草剤耐性のものが大量に栽培されていますので、普通に輸入トウモロコシをつかえば、ほぼ間違いなく遺伝子組み換えのトウモロコシです。もちろん、除草剤グリホサートが使われています。それを避けたくて、百草園のニワトリには「遺伝子組み換えではないトウモロコシ」をやっています。