だれも刑事責任をとっていない福島原発。
私が支援を始めたころ、新聞記者の人に、「福島の被災者にはたくさんの賠償や補償が払われ、裁判をする必要があるのですか?」と聞かれました。
補償内容は知りませんが、「あれだけの人が亡くなったのに、誰も刑事責任をとっていないでしょう?」と返したら、あぜんとしていました。
証拠がなければ、難しい刑事訴訟。9月の裁判で、福島原発の事故は予見と回避ができたことの証拠が出始めました。そしてそれがブックレットになって販売されます。買って読んでみませんか?
『東電刑事裁判で明らかになったこと 予見・回避可能だった原発事故はなぜ起きたか』
海渡雄一 編著
福島原発刑事訴訟支援団 福島原発告訴団 監修
彩流社
定価1000円+税
<目次>
1.はじめに
2.双葉病院等の大量死は福島原発事故被害の象徴である -人間の尊厳が守られなかった過酷な避難による死
3.推本の長期評価に基づく津波対策は必要であった
4.津波計算はバックチェックの基準津波を策定するため
5.津波対策について東電内で何が行われていたのか
6.推本の長期評価に基づいて津波対策を取る方針は常務会でも承認されていた(山下和彦検察官調書の衝撃)
7.津波対策を遅らせることは許されるか
8.まともな対策が立てられていれば、事故の結果は避けられた
9.対策が出来なければ、原発は止めておくべきだった