今日はゴボウ料理です。ゴボウはいかにも日本ぽい野菜ですが、洋風に使ってもなかなかのものです。ピリ辛にしたトマトソースのパスタに入れたら、ゴボウの香りとうまみが絶妙にマッチ!
ということで、今日は洋風のゴボウ料理を紹介します。
私が使ったのは大浦ゴボウという、ほとんど市販されていないゴボウです。人の腕の大きさほどに成長した大浦ゴボウの表面には太いヒビ割れが走り、大きな空洞が中に入っています。
そこに転がっていれば、一見、汚い丸太・・・・。だから、見かけが何より優先する現代の流通にはのりにくい品種です。でも美味しさはバツグン。千葉県八日市場市では天然記念物に指定しているくらいの逸品です。
「そんな手に入らないゴボウ料理を紹介されても〜。」なんて言わずに、ちょっと話を聞いてくださいな。
みなさんは、市販の種袋の後ろをじっくり見た事がありますか?オーストラリア産とかアメリカ産とか書いてありませんでした?
そうなんです。日本は食料の自給率が40%と先進国の中では異常に低いのですが、たとえ国内でつくられているお野菜であっても、その元の元の種が外国産ということも多く、「種の自給率」、本当はヤバいくらい低そうです。
その昔、農作物は土とおてんとう様の関係で、その土地にあった独特の品種が育っていました。お百姓さんは花を咲かせ、種を採り、また次の年に播いてという生活をしていたわけで、種は買わずに自給が当たり前だったようです。今ではそんな在来種は、すっかり貴重品になってしまい、京野菜とか、肥後野菜とかいう名前をわざわざつけて、栽培、保存する動きが全国で起こっています。
在来種を見直す理由は
①その土地にあった品種なので美味しい
②そこの気候風土にあっているので育てやすい
③種が輸入したものではない
なんてことでしょうか
大浦ゴボウも、在来種の特徴にもれず、作りやすく美味しいです。でもゴボウは肌がきれいで細長いものと思い込まされた消費者は絶対に買ってくれません。
そんなゴボウですが、一度食べた人は私のように、このゴボウに惚れ込んでしまうでしょう!家庭菜園をしている人は是非自分で作ってみてください。種は探せば売ってありますから。
ということで大浦ゴボウのポタージュを紹介します。普通のゴボウでも作る事が出来ますから、手に入るゴボウで試してください。
①ゴボウは皮の部分に旨味と香りがありますので、皮は剥きません。タワシでゴシゴシと洗ってください。ヒビ割れの深いところだけ包丁で削ぎましょう。
②1センチくらいの輪切りにして、コンソメやチキンスープ、塩少々で10分程煮ます。
③牛乳とトロミをつけるためのご飯つぶを一口分程度を入れてハンドミキサーにかけ、塩、コショウで好みの味に調整をして、再度火をいれておしまい。
繊維たっぷりのゴボウの香り高いポタージュの出来上がりです。